クラウドコンピューティングで進む分業化
EC2とS3の値段がさらに下がると、少し違った未来が見えるかもしれない。クラウドの世界は、今はAmazon、Google, Salesforceの3強だけれど、それにしたって安い。これが5年もたてばもっと下がる可能性は高い。
現在のWebサービスの難しさは、アプリケーションのロジックうんぬんではなくて、バックエンドをいかにスケールさせるかっていうところにかかっていて、コストもそれに大きなコストがかかる。そのため、インフラ側を作るコストとそれによって得られるサービスの利益のバランスがペイしないから、個人でサービスを作る人が数多くでてきにくい状態なのではないかと思う。それゆえに、特にWebの世界では小銭を稼げるモデルが成り立ちにくくなってしまっている。
また、iPhoneをみればわかるように、常時インターネットに接続するモバイルデバイスが、サービスをAPIとして使って、UIはクライアント側で作るという形もより増えるだろう。
こうなっていくと、
- クラウドを作る側
- サービスを作る側
- サービスのUIを作る側
という分業する形になっていくかもしれない。
このような分業化された世界の中で、インフラ側の多くの大変さをクラウド提供側が吸収して、クラウドを提供する世界になると、個人がより世界に影響を与えられる世界がよりやってくるかもしれない。
分業化が進む世界の中で、どこに力をいれて活動すべきなのかというのは悩ましい問題なのだけれど、もっと個人が世の中に何かを問える時代になったらWebはもっと個人にとって面白くなるよなぁと思うのでした。