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大規模DBサーバーでのInfiniBandの利用のすすめ

大規模なトランザクションが求められるシステムでは、ストレージには一定以上の投資をしたほうが全体の運用コストは下がります。アーキテクチャをシンプルに出来、かつ台数を少なくできることでオペレーションコストが劇的に下がるからです。

従来はHDDを中心にしたストレージサブシステムが利用されていたため、ネットワークの帯域やレイテンシがDBのレイヤで問題になるほどの性能が求められるハードを調達できるケースは少なかったのですが、FusionI/OをはじめとするEnterpriseレベルのSSDの登場でネットワークのレイテンシ/帯域を考慮する意味のある場面が出だしています。これは、ストレージレイヤでの問題が解消されることで、ネットワークおよびCPUにボトルネックが移ってきているためです。

このような場合、Infinibandは10Gbps Ethernetとも比較してレイテンシが低いため、非常に高いトランザクション量が求められるDatabase Serverには適しています。

この低いレイテンシの低さは、次の2点の機構で実現されています。

1点目は、InfiniBandのRDSをUDPソケットとして使用する機能を用いていることです。これにより、例えば、Oracleでは以下のようにTCP/IPのレイヤをバイパスしています。

 Oracle/RDS (User Mode) -> RDS(Kernel Mode)                          -> HCA
 Oracle/UDS(User Mode) -> (TCP -> IP -> IPoIB (Kernel Mode)) -> HCA

2点目は、RDS のゼロコピー実装である ZDP(Zero-loss Zero-copy Datagram Protocol)を使うことで、ブロックの不要なコピーを削減していることです。

OSのシステムバッファーへのデー タコピーを抑え、カーネルの仕事量を減らすことでCPU使用率を下げ、ネットワークを効率的に利用できるようにしているわけです。

このようなプロトコルのオーバーヘッドの削減とメモリコピー回数の削減により、非常に低いネットワークのレイテンシを実現しています。このように、Infinibandの低レイテンシを活かすことにより、ネットワーク のレイテンシおよび帯域幅が問題となるアプリケーションでは大幅に性能を向上することが可能になります。

特に非常に大規模なトランザクションが求められるシステムでは、アプリケーションだけの改善では十分な効果を得られないことがあり、ハードウェア、ミドルウェア、アプリケーションまでを含めてトータルな改善が必要になります。

Infinibandとそれに対応したミドルウェアの利用はそのような場合の一つの解になります。特にストレージサブシステムの進化が目覚ましい昨今では、利用により効果がみられるシーンも増えてきており、大規模トランザクションに困っているケースには十分検討の価値があります。